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2011/01/01 (Sat) 諏訪大社 蛙狩神事

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伊勢原市日向にて。


彼岸は一説に日願ともいう。
太陽と月の支配する時間が均等になる秋分の日、
その日を見計らったように咲きそろう彼岸花。
真っ赤な花弁は、その生命を燃え焦がすよう。
風に揺れ露に濡れ、わずか数日で消えてゆく。
月に祈り日に願う。
この時期を境に、野山ふたたび眠りにつく準備に入る。

だが私には、彼岸花の強烈な赤は異に写る。
緑と赤の強烈なコントラスト。
それは日本人ならではの潜在意識によるものか。
彼岸花の彼岸とは、向こうの岸を意味する。
すなわち、あの世だ。
中国から彼岸の思想が輸入されたときには、
彼岸は悟りの境地を意味する言葉だったが、
いつしか死後の世界とすり替わった。
そのためか、彼岸花には不吉な異名が多い。
死人花、地獄花、幽霊花…

彼岸花は強い毒性を持っている。
その毒性が死人を喰らう動物を退けるとして、
土葬の墓の近くに植えることがあったという。
また彼岸花は株分けでしか増やせないため、
自然と墓の近くだけに群生し、その場所を嫌でも目立たせる。
彼岸花が不吉なものと扱われるには、
このような背景も一つの要素としてあったのだと思う。
だがそれ以上に私個人の感情として、
やはり風に漂う赤の群生は、
なにか現実と異なる風景を見るような、
そんなおぼろげな気持ちを抱かせる。

不思議なことに、欧米人はそのような
偏見にも似た心情は全くなく、彼岸花を純粋に、
美しい花として楽しむという。
にわかに信じがたいのは、やはり私が日本人だからであろうか。

ゆらりゆらりと彼岸花、夢とうつつのはざまに揺れる。

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