2011/06/15 (Wed) ご挨拶
2011/05/13 (Fri) 東北巡礼 その2
2011/05/13 (Fri) 東北巡礼 その1
2011/01/02 (Sun) 万治の石仏
2011/01/01 (Sat) 諏訪大社 蛙狩神事

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早池峰



山の天気は移ろいやすい。
先程までからっと晴れていた空は、
太陽の力が弱まるのを見計らったように、
雲が湧き、風が吹き上げ、視界を閉ざし始めた。
茜に染まった太陽が雲海に呑まれると、
もう周囲は別世界になっていた。



早池峰




ガスの中にいるのにさらに濃いモヤモヤしたものが、
ものすごい勢いで走り回っていた。
戦慄し、避難小屋の中へ退避した。
この日はここで夜を明かす。
粗末な夕食を済ませ、友人GOさんの撮影に付き合った。
この山の上に大光量照明を2台も持ち込んでいた。
なんとタフな人なんだ…
ガスに光が乱反射して、周囲一帯が明るくなった。
里から早池峰を見た人は、山の頂が不気味に光っている、
と思ったのではないだろうか。
早池峰七不思議のひとつに、
「天灯 頂上に於て天より一点光の下降することあり。」
という一条がある。

撮影を終え、小屋に待避。
しばらくの後、屋外の厠へ行こうと戸を開けると、
扉の向こうは白い闇だった。ごうごうと叫び声をあげている。
このまま異世界に迷い込むんじゃなかろうかと恐怖したのを覚えている。

いつの間にか眠ってしまったらしい。
目が覚めたのは午前1時頃だった。
それまでの悪天候が嘘のように、空は澄み渡っていた。
風一つない、物音一つ聞こえない静寂の世界。
それはそうだ。闇夜に跋扈する動物さえもここにはいない。
静まり返っているなんてものじゃない。
音が無いのだ。



早池峰





明らかに睡眠が足りてないが、そのまま外で過ごした。
興奮で眠気がすっかり覚めたのだ。
やがて空が白んできた。
星が姿を潜めていく。
と同時に、東の空が朱に染まっていく。

夜明けだ。




早池峰





いつの間にか人が増えていた。
ご来光を目当てに朝早くから登ってきたのだろう。
皆思い思いの場所に腰をおろし、太陽が生まれるのを眺めていた。




早池峰





朝が来た。
様々なものが活動を始める。
風が動き雲が渦巻き鳥が飛ぶ。
自然の摂理なのだろうが、コンクリートに囲まれた生活をしている私には、
何もかもが新鮮だった。



早池峰





下山。
目の前には里へ降りる道が長く長く続いていた。

早池峰

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6月11日

昼前、友人の民宿御伽屋の御主人GOさんと合流。
この日はこれから早池峰に登ることになっていた。
かねがねGOさんからは、
「夜中にふと思い立って月明かりだけで登っちゃった」
なんて話を聞いていたので、登山初級者の私でも、
早池峰は楽に登れると思っていたのだ。
毎年2回も早池峰神社に来ているにも関わらず早池峰には登ったことがない。
いつかは登ってみたいと思っていたので良い機会だった。

Oさんと別れてGOさんと二人で登山口へ。
荒川高原の広大な景色を通りぬけ、未舗装の凸凹路を走りぬけ、
辿り着いたのが小田越登山口。
北は早池峰、南は薬師岳、両峰の狭間に位置する登山口だ。
ハイマツの林を抜けるとなんと雪が。
私は地下足袋だったので、凍った雪でつるつる滑って大変だった。
ちなみに林業用スパイク地下足袋も持っているが、
早池峰は岩山なので(岩肌でスパイクが滑る)ので持ってきていなかった。

雪が残っているにも関わらず、ところどころに桜も咲いている。
正確には、桜はすでに散っていて花びらだけが登山道に落ちていた。
そんな林を抜けると、目の前に広がるのは岩・岩・岩。
早池峰
富士山や月山も岩の山だけど、どちらも「岩を乗り越えて登る」ほどではない。
が、早池峰は登山道などという甘っちょろいものではない。
岩を大股にまたいで乗り越え、真っ直ぐ上を目指すのだ。
(一応ロープで登山道は区切ってある…)
こんな道を、照明も点けずに月明かりだけで登るGOさんって…
早池峰
しばらく登っていると急にガスがかかってきた。
木が無く周囲の見通しがいいので、雲が動いている様がよくわかる。
一時は目の前を行くGOさんの姿が見えなくなるほど視界が悪くなった。
そんな中で巨大一枚岩の梯子場が続く。
たまにガスが切れ視界が広がると、あたり一面巨石だらけだった。
なるほど、いかにも修験者が好みそうな山ではある。

登山口から2時間あまり、岩場を登り切ると尾根に出た。
左へ行けば早池峰山頂、右へ行けば剣岳だ。
先ほどとは打って変わって平坦な湿原地帯に木道が設けてある。
「御田植場」と呼ばれるこの場所では、
夜になると乙女の田植歌が聞こえてくる、
なんて言い伝えを聞きながら歩いていると、
唐突に、視界の先の早池峰山頂が姿を表した。

早池峰


登山道は雪に埋もれ、なだらかな白い傾斜を作っていた。
傾斜の先には早池峰山頂。
その先には傾きつつある太陽。

早池峰


先程の雪道のように凍ってはいなかった。
時々足元深く埋まる雪をしっかりと踏みしめながら、
山頂に向けて上り詰めた。
早池峰早池峰

早池峰山頂から来た道を振り返る。
空はすっかり晴れ、はるか先に雲が沸き立っていた。

早池峰山頂。
早池峰神社奥宮。
とうとう来ることが出来た。

早池峰
奥宮で参拝する私。

参拝を終え、遠野の方向を見下ろすと、
薬師岳が雲海に飲み込まれるところだった。

早池峰


6月11日

遠野 六神石神社


来内の伊豆神社から遠野の街に戻る途中、
ちょっと遠回りをして「六神石神社」を訪れた。
「おない」の長女「おろく」が得たという六角石山。
伊豆神社と六角石山を結ぶ線上に位置する神社だ。
六角石山麓には他にも里宮として「六角石神社」があるのに、
ここだけは「六神石神社」と書く。
糠前の「六角石神社」を訪れたこともあるが、
神社の規模で言えばこちらの「六神石神社」が断然大きい。

遠野 六神石神社


「六神石神社」は二度目の訪問。
前回は夕方遅くの訪問で、お参りしている間に真っ暗になり、
闇のなかで猿たちに威嚇されて冷や汗をかいたものだ。
http://miyokame.blog82.fc2.com/blog-entry-26.html
今回は早朝の訪問。
改めて見る境内は広々として光に溢れていた。

遠野 六神石神社


「六神石神社」
祭神は 表筒男命、中筒男命、底筒男命、息長帶姫命、大己貴命、少彦名命

あれ?
三姉妹の陰が全く見当たらない。「おろく」はどこへ行った?

そもそも不思議なことに、遠野三山の三女神は(私の知る限りは)
早池峰の瀬織津比売の存在感が大きすぎて他の姉神たちの存在が感じられない。
瀬織津姫は祓戸四神の一柱なので、その姉妹と言うと、
・瀬織津比売(せおりつひめ)
・速開都比売(はやあきつひめ)
・速佐須良比売(はやさすらひめ)
ということになる。

「六神石神社」はもともと、住吉神社だった。
大同二年(807)に六角石山奥宮に薬師を祭った際、
山麓に不動と住吉三神を祭ったのが始まり。
その後、嘉祥年代(848-851)に遷宮した後、現在地に落ち着いた。
一方山頂の奥宮は幾度の火事に見舞われ、明治に里宮と合祀。
その際、社名を「六神石神社」に改め、「新山宮」となった。
大同二年は早池峰開山の翌年。(早池峰は大同元年説と二年説がある)
随分早い段階で、九州北部を発祥とする住吉の神が勧請されたことになる。
海に関する神が祀られているのは盆地の遠野には似合わないが、
釜石の海からは六角石山を見ることができるそうなので、
そういった経緯で祀られたのだろうか。

参拝を済ませ、背後に回った。
境内社が4社並んでいるのだが、それよりも気になったのが本殿横の妙な塚。
わざわざ土を盛り上げて、ご丁寧に杉の木を植えたように見える。
前回来たときには暗くて気がつかなかった。

遠野 六神石神社


かねてから六神石神社は他の神社と格が違うように思っていた。
やけに広くて綺麗な境内だったり、灯籠には菊の御紋があったり。
これはもしや、「貴人の墓」なのではなかろうか…


ところで六神石神社といえば、このお三方への挨拶は忘れてはならない。
相変わらず素敵な表情をなさっていた。

遠野 六神石神社遠野 六神石神社遠野 六神石神社



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