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2011/05/13 (Fri) 東北巡礼 その2
2011/05/13 (Fri) 東北巡礼 その1
2011/01/02 (Sun) 万治の石仏
2011/01/01 (Sat) 諏訪大社 蛙狩神事

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10月7日

明静院から下りてくると、すっかり日も傾いてしまっていた。
最後に立ち寄ったのが、越後国一宮、居多神社(こたじんじゃ)。

行ってみると、一宮とは思えないほどの規模。
同じ越後一宮の弥彦神社とは雲泥の差があった。
祭神は大己貴命・奴奈川姫命・建御名方命
居多は延喜式神名帳ではケタと読ませ、
北陸に多く祀られる気多神社(大己貴命が祭神)の流れとも言われている。
越後国府や春日山城にほど近い立地であるが、
どうしても、同じ五智公園内に立地する本願寺国府別院の陰に隠れて
目立たない存在となっている。
この辺りは、親鸞聖人一色なのだ。
居多神社も、親鸞が越後に流されて
最初に参拝した神社として、歴史に名を残しているようだ。


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境内には大国主命と奴奈川姫の妻問の歌碑があった。

●大国主命
八千矛の 神の命は 八州国 妻求きかねて 
遠々し 越の国に 賢し女を ありと聞かして 
麗し女を ありと聞こして さよばひに ありたたし 
結婚にあり通わせ
太刀が緒も 未だ解かずて 襲ひをも 未だ解かねば 
乙女の 鳴すや板戸を 押そぶらひ 吾が立たせれば 
引こずらひ 吾が立たせれば 青山に 鵺は鳴き 
野鳥 雉子は饗む 庭つ鳥 雞は鳴く 
慨たくも 鳴くなる鳥か 此の鳥も 打ち悩めこせぬ 
いしたふや 天はせづかひ ことの語り言も こをば。

●奴奈川姫
八千矛の 神の命 軟え草の 女にしあれば 
吾が心 浦渚の鳥ぞ 今こそは 千鳥にあらめ 
のちは 和鳥にあらむを いのちは な死せ給ひそ 
いしたふや 天はせづかい ことの語り言も こをば 
青山に 日が隠らば 鳥羽玉の 夜は出でなむ 
旭の 笑み栄え来て 栲綱の 白き腕 
沫雪の 弱かやる胸を そ叩き 叩き拱がり 
真玉手 玉手さしまき 股長に 寝はなさむを 
あやに 勿恋聞こし 八千矛の 神の命 
ことの語り言も こをば

現代訳は長くなるので書かないが、ずいぶん艶っぽい歌である。
出雲から押し寄せてきて、姫を娶り子を孕ませ、
あっという間に帰って行ったという大国主命。
出雲もまた中央に降ろうとする前夜、動乱の時代である。

この後、越の国は神話の舞台に取り上げられることもなく、
ヒスイブームの終焉と共にひっそりと息を潜めていった。
縄文時代からの強国の、最後の華が奴奈川姫の物語だったようだ。


日の沈む頃、親鸞聖人が上陸したという居多が浜に行ってみた。
新潟にしてはこじんまりとした砂浜。
親子連れやカップルたちがチラホラと海を眺めていた。

西の空が茜色に染まる。
大国主命も、この浜からやって来て、
この浜から去っていったのだろうか?
神話の昔も現代も、夕陽の美しさだけは変わらない。


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